パーツの塗装剥がれを防ぐ方法:下地処理とプライマーの基本

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塗装したパーツが1週間も経たずにポロポロ剥がれてきた——そんな経験、一度はあるんじゃないだろうか。実はガンプラの塗装トラブルの8割以上は「下地処理不足」が原因だ。どんなに高価な塗料を使っても、どんなに丁寧に吹き付けても、下地が甘ければ意味がない。

「塗装が剥がれてガッカリ」する気持ち、すごくわかる。何時間もかけて仕上げたのに完成後すぐに触ったら塗料が剥げた——あれは本当にへこむ。でも、ちゃんと手順を踏めば確実に防げる。

この記事では、下地処理の基本ステップからプライマー・サーフェイサーの選び方、素材別の注意点まで実際の失敗談を交えながら解説する。この手順を守れば「塗装剥がれ」はほぼなくせる。


なぜ塗料は剥がれるのか?

まず原因を理解しておこう。プラモデルのパーツ表面は一見つるつるしているけど、実際はかなり滑らかで塗料が引っかかりにくい。つまり「食いつき」が悪い状態だ。

さらに問題なのが、パーツ表面についた離型剤。金型からパーツを外しやすくするために使われる油性の薬剤で、これが残っていると塗料がまったく乗らない。最近のHGやMGでも微量に残っているケースがある。

もう1つがABS素材の問題。ガンプラの関節部に多く使われるABSは、ラッカー塗料をそのまま吹くとパーツが割れることがある(いわゆる「ABS割れ」)。溶剤がプラに浸透してしまうためで、下地処理で対策できる。

原因がわかれば対策は単純。順番どおりにやれば初心者でも失敗しない。


下地処理の基本ステップ

下地処理は大きく3ステップ。順番を守ることが大事。

ステップ1:中性洗剤で洗う

まずパーツを台所用中性洗剤(キュキュットやジョイなど)で洗う。離型剤や手の油脂を落とす作業で、ここをやるかどうかだけで密着度がかなり変わる。

歯ブラシで軽くこすりながら水洗いして、完全に乾燥させる。乾燥は最低30分。ドライヤーの冷風で乾かすと時短できる。

ステップ2:ゲート処理とヤスリがけ

ゲート跡をしっかり処理しておく。白化した部分や段差があると塗装後に目立つので、ゲート処理のやり方を参考にしながら800番→1000番→1500番の順でペーパーをかけていく。

表面の傷を均一にしておくことでサーフェイサーの乗りが安定する。神ヤスの400番から始めて、最終的に1000番で整えるのが個人的なルーティンだ。

ステップ3:プライマーまたはサーフェイサーを吹く

ここがメイン。次のセクションで詳しく解説する。


プライマーとサーフェイサーの違いと選び方

混同しやすいが、役割が少し違う。

プライマー サーフェイサー
主な役割 密着性の向上 密着性 + 表面均し
向いている素材 メタル・ABS プラスチック全般
表面への影響 薄くほぼ変わらない 厚みが出る

ガンプラの通常パーツ(PS素材)ならMr.サーフェイサー1200(クレオス)を使えばほぼ間違いない。番手で用途が変わる。

  • 1000番:傷消し重視。凹凸が多いパーツや荒れた表面に
  • 1200番:バランス型。迷ったらこれ
  • 1500番以上:滑らかな仕上げ重視。メタリック塗装の前に特に有効

ABS素材にはガイアノーツのマルチプライマーが特におすすめ。ラッカー溶剤が直接触れるのを防いでくれるためABS割れのリスクをかなり下げられる。実際に使ってみたら、今まで恐る恐るやっていたABSへの塗装がだいぶ気楽になった。

Mr.サーフェイサー1200(Amazon)(※アフィリエイトリンク)は1缶で中型キット2〜3体分使えてコスパもいい。缶スプレーとビン入りどちらも展開している。


プライマー塗布の手順と注意点

エアブラシを使う場合と缶スプレーの場合で少し違うが、基本の手順は同じ。

  1. 距離は15〜20cmを保ちながら吹く。近すぎると液ダレの原因になる
  2. 薄く2〜3回に分けて塗る。1回で厚塗りしない
  3. 乾燥時間は30分以上確保する。完全硬化は2〜3時間。急がない
  4. 乾いたら1500〜2000番のヤスリで軽く表面を整える
  5. エアで吹いてホコリを飛ばし、塗装へ

エアブラシを使うならエアブラシ初心者向け入門ガイド:選び方から使い方までも参考になる。缶スプレーでも十分使えるが、気温が低い冬場は結露に注意。15℃以下での使用は避けるのが無難だ。

地味に便利なのはクリップ付きの持ち手スタンドで、パーツを素手で持たずに作業できる。塗装後に指紋をつけてしまう失敗がなくなるだけで仕上がりが安定する。工具選びに迷ったらガンプラに必要な工具リストでまとめて確認しておくといい。


素材別の注意点

ABS・KPS素材

関節部に多いABSには水性プライマーまたはガイアノーツのマルチプライマーを薄く吹いてから塗装する。それでも心配なら、水性塗料(シタデルカラーやアクリジョンなど)を使うという選択肢もある。正直、ABS割れは一度やると本当に気が滅入るので予防に投資する価値はある。

メタルパーツ

メタルビルド系やディテールアップパーツなどの金属素材は、通常のサーフェイサーだと剥がれやすい。クレオスのメタルプライマーを1層挟んでから、サーフェイサー→本塗りの順で進めよう。

クリアパーツ

目・センサー類のクリアパーツはサーフェイサーを吹くと透明感が消える。塗装するなら、クリアカラーを直吹きするか裏側から塗装するのが定番のやり方だ。


仕上げまでのつながりを意識する

下地処理→本塗装→トップコートが完成への基本ルート。最後のトップコートは塗装を保護する意味でも重要で、つや消し仕上げの方法を押さえておくと一気に完成度が上がる。下地をどれだけ丁寧にやっても、トップコートなしだと触れるたびに少しずつ傷がつくので、このひと手間を惜しまないのが長持ちさせるコツだ。


まとめ:剥がれない塗装の3原則

  1. 洗う:離型剤を中性洗剤で落とす
  2. 整える:ゲート処理→ヤスリがけで表面を均一に
  3. 下地を吹く:素材に合ったサーフェイサー・プライマーを薄く重ねる

この3ステップを守れば、塗料が剥がれる心配はほぼなくなる。正直、最初の「洗い」を省略している人が多いが、ここをやるだけで密着度がかなり変わる。まず1体、この手順どおりに試してみてほしい。

ABS・金属どちらにも使えるガイアノーツ マルチプライマー(Amazon)(※アフィリエイトリンク)を1本持っておくと、素材を問わずに下地処理できて安心だ。下地を制した瞬間に、塗装全体のクオリティが一段上がる。

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